Speedy Westというとんでもないスティールギター弾きがいるというのは、20代の初めぐらいから知っていた。知っていたが、実際に彼の演奏を聴いたのは30代に入ってからだと思う。Jimmy Bryantとのデュエットアルバムを聴いて、やはりとんでもないオヤジだと感心したものだ。
スピーディーウェスト、なんとも速そうな名前である。彼は、おそらくペダルスティールギターの開祖の一人だし、彼の奏法自体がペダルをあまり多用せずに、ほぼスライドバーだけでメロディーやコードを作り上げている。YouTubeで彼の演奏を観ることができるが、両足ともリズムを刻んでいて、ほとんどペダルを踏んだりしていない。
それでも、レコードで聴く限りはかなり複雑なコードを鳴らしているから、随所にペダルを使っているのだろう。なにせトリプルネックやダブルネックのスティールギターのネックを自由に使い分けるのだから、ペダルなんて付いていなくても、なんでもできてしまうのだろう。
何よりも、すごいのは、高速テンポでのソロプレイである。テンポ300以上のような曲も、難なくこなしてしまう。世の中には、凄い連中がいるものだ。
凄い人は、だいたいテクニックに終始してしまい、音楽の深みのようなものはおろそかになりがちなのだが、この人の場合は、根っからのエンターテーナーのような演奏で、いろいろな形で聴くものを楽しませてくれる。カントリーミュージックではあるのだけれど、古いスタイルのカントリーだから、ジャズの影響を強く受けている。だから、コードも複雑なテンションを多用するし、ソロフレーズもなかなか洒落ている。
スピーディーウェストのアルバムは、若い頃の録音しか聴いたことがない。こういうオヤジが、歳をとってから、本気でウエスタンスウィングなんてやろうもんなら、相当面白い音楽をやってのけるだろう。
私も、彼に憧れて、何度もスティールギターの前に座ったが、一向に弾けるようになる気はしなかった。
そもそも、スピーディーウェストの使っているチューニングがわからない。
こんど、もっと時間をかけてじっくりと研究してみよう。
芸名にスピィーディーがつくくらいだから、
そりゃ~、相当な腕なんでしょうね。
で、隣のギタリストは例によってテレキャスターなんですね。
テクだけでなく音楽的にもすばらしいと言うところがすばらしいと思います。
これはもう、音がそれ~となくイメージできるような感じ。
ちょっと聴いてみたいような!