アンドリューヨークのHauser Sessionsを聴いている。
今更聴くようなアルバムでもないのだが、そんなに悪くもない。
そんなに悪くもないが、そんなによくもない。
セゴヴィアのために作られた、ヘルマンハウザー1世のギターを使って録音しているから、Hauser Sessionsというタイトルなのであるが、音楽として、これといって面白いものでもない。
そもそも、セゴヴィアはすごいと思うが、そんなに好きではない。アンドリューヨークだって、すごいとは思うけれど、そこまで好きではない。音は美しいと思うけれど、心を鷲掴みにするような音楽ではない。そこが、この人の音楽の良いところなのかもしれないけれど。
どんな夜にでも、ある程度心地よく聴けるアルバムではあるけれど、これは、純粋なクラシックギターファンは聴かないだろうし、フィンガーピッキングが好きな方々も、わざわざアンドリューヨークまでは聴かないだろう。ミュリエルアンダーソンあたりまでだと、そこそこポップな曲もやっているので、楽しく聴くことができる。
アンドリューヨークの魅力ってなんだろう。なんなんだろう。
クラシックギターの世界で新しいことをやっていることか。新しいと言っても、スティールストリングの世界では普通に行われてきていることなんだと思うけれど、それを作品として譜面に起こしているからすごいのか。
メロディーパートと伴奏パートの音色の使い分けが上手いから良いのか。
音色そのものが綺麗だから良いのか。
わからない。
結局、クラシック畑の人たちが弾くオリジナル曲って、なんだかドライで好きになれない。トミーエマニュエルのような躍動感、チェットアトキンスのような大味な感じ、そういうのがないきがする。
誰か、私の心を揺さぶるようなクラシックギタリストを紹介してほしい。
結局、村治佳織か。