美しきZum Steel

先日、 Marlenのペダルスティールギターを手放した。下取りに出して、一台のスティールギターを購入した。

Marlenを売却したお金の倍ぐらいのお金を追加で支払い、Zum Steelの美しいペダルスティールギターを手にいれた。E9のシングルネック謂わゆるSD−10である。シースルーレッドのバーズアイメイプルボディーが美しい。

目下、ユニバーサルチューニングの FuzzyとこのZum Steelで練習している。

とても難しい楽器であることには変わりないのではあるが、外観が美しく、音も好みなので、練習に飽きることがない。とは言っても、それほどじっくりと練習しているわけではないけれど。

週末に時間ができたら、無駄な買い物なんかはしないで、じっくりと楽器を練習でもしようかな。

あぁ、今週末は仕事だった。

ええ、ウェスタンスウィングを少々

好きな音楽はカントリーミュージックなのだけれど、Jazzもちょっとだけ聴く。

Jazzといえば、マイルスデイヴィスなんかのハードバップやら、ジョンコルトレーンのようなジャズを連想する方が多いかもしれない。私は、マイルスの50年代のハードバップはまあまあ聴かないわけではないのだけれど、コルトレーンは殆ど聴かない。学生の頃、すこしだけ聴いたりもしたけれど、よくわからなくて飽きてしまった。コルトレーン様に失礼だけれど。

それで、専らオルガンもののジャズばかり聴いていた。謂わゆるソウルジャズなんて呼ばれるやつだ。あとは、レッドガーランドのトリオとか、トムハレルとか、それと、チェットベーカーの晩年のレコードが好きだった。

そういうやつも嫌いではないのだけれど、なんとなくJazzというと暗い音楽が多い。特にチェットベーカーのやつは暗い。ソウルジャズは明るく楽しいのも結構あるけれど。それでも、明るくて、心ウキウキというような類いのレコードは少ない。

そこにきて、カントリーは明るい。歌っている内容はだいたい失恋の歌なのだけれど、明るめの曲調が多い。

正直言って、カントリーの明るさも、ジャズの不思議な魅力も捨て難い。

そこで、色々とレコードを漁っていたら、ウエスタンスィングという音楽に出会った。もう10年ほど前のことである。

ウエスタンスウィングという音楽は、ボブウィルスとテキサスプレーボイズというバンドが有名なのだけれど、40年代ぐらいに流行っていた音楽である。ちょうどジャズもハードバップなんかが出てくる前の、スウィングビッグバンドが流行っていた後半ぐらいか。フィドルやスティールギターなんかのカントリーのバンドの編成に、サックスなんかのジャズの楽器を取り入れて、スウィングジャズの名曲やカントリーの定番曲を演奏するスタイルの音楽だ。

これがまた、カントリー好きにも、ジャズ好きにも心地いい音楽である。ジャズと言っても、50年代以降の小難しいジャズではないから、ビバップ以降のジャズが好きな人には物足りないかもしれないけれど、おしゃれでスウィンギーなコードとリズムで、心ウキウキといったような音楽だ。

それで、ここのところ10年ぐらいはウェスタンスウィングといえばボブウィルス一筋できいてきた。アスリープアットザウィールなんかもちょっと聴いたけれど。

よくよく調べてみるとウェスタンスウィングは比較的新しい録音もあるらしい。先ほど挙げたAsleep at the Wheelもそうなのだけれど、現役で活躍しているバンドが結構いる。有名なところではナッシュビルで活躍しているThe Time Jumpersも大きく分けるとウェスタンスウィングだ。

それで、今夜はTom Morrell & the time -warp tophandsを聴いている。この人たちについては全くよくわからないのだけれど、リーダーの Tom Morrellはスティールギターの名手らしい。ビグスビーのヴィンテージのスティールギターを弾いている。

これがまた、なかなか楽しいアルバムなのだ。すこし、リラックスしてゆっくり音楽を聴きたいときにオススメです。

さよならMarlen

MarlenのS−10、ペダルスティールギターを売却した。

勿体ないことにあまり弾いていなかった。楽器に申し訳ない。Marlenはわたしにとって初めての本格的なペダルスチールギターだった。ウォルナットマイカのボディーが渋かった。

結構いい金額で売れた。それだけでも嬉しい。

Marlenといえば、かの Speedy Westが晩年愛用していた。もっとも、Speedy Westのことだから、レギュラーのE9/C6セットアップではなかっただろうけれど、なかなかあれはあれでカッコイイギターだった。

いつだったか、職場でアメリカの関係会社の人に、最近何をしているか、ギターは練習しているのかを聞かれ、最近は専らペダルスティールギターばかり練習している(練習していた時もあった)と答えたら、

ペダルスティールギターっていうのは、とても難しい楽器だけれど、マスターしたところで女の子に追い掛けられるような類いの楽器ではないな。

と言われた。

彼は、カントリーのバンドを組んでいて、メンバーにはペダルスティールプレーヤーも居たから、決して馬鹿にして行ったわけではないだろうけれど、本当に彼の言う通り、難しい楽器であることは確かだが、上達したからってモテるようになるような楽器ではない。

むしろ、なんだか椅子に座って弾く楽器なので、「暗い」。それに、とてつもなく重い。この楽器を持って移動していると、なぜ自分はこんな因果な楽器を弾くようになったのかと思えてくる。

そもそも、ペダルスティールギターを弾くようになったのは、カントリーのバンドのリーダーがペダルスティールプレーヤーだったからなのだ。彼が奏でるペダルスティールの音は、ギターでは全く真似できなくて、複雑なコードをいとも簡単に鳴らしていて、かっこよかった。リーダーはもともとハワイアンの人だから、C6ネックを魔法のように鳴らすことができるのだ。

カントリーを奏でる際にペダルスティールギターから出てくる、ジャジーなコードに憧れたものだ。

ジャジーなコードはC6ネックの専売特許のように思われているかもしれないが、ロイド・グリーンなんかは、E9のネックでいとも簡単にジャズのフレーズやコードを鳴らしている。やっぱり楽器ではなく、腕の問題なんだろうな。

E9のペダルスティールギターはシンプルなようでいて、なかなかこれで奥深い。奏法を身につけるのが難しいことには変わりないが、C6よりも直感的に弾くことができそうな気持ちにさせてくれる。

私が持っていた Marlenの楽器はE9のシングルネックの楽器だった。プロでも使えるクオリティーの楽器で、ニーレバーは4本付いていた。ネックはアルミニウムで、その長いサスティーンは、それまで使っていたEmmonsのエントリーモデルとは一線を画していた。(Emmonsもなかなか良い音がするけれど)

この楽器で世界を変えてやるんだという勇ましい気持ちにさせてくれる楽器だった。

このMarlenの楽器をなぜ売却したかは、後日レポートします。

古の栄光たちHamer USAとPeavey Vintage

私は、ギターも最近はほとんど弾くことがなく、ただ眺めているだけである。

先ほど、きまぐれにギターを弾こうと持ってみたが、左手の力が弱くなってしまったのか、コードをおさえるのがやっとで、チョーキングができなくなっていた。ピッチがきちんと上がらないのだ。

そういえば、最近は楽器に触るというとペダルスチールばかりで、ギターはほとんど触っていなかった。仕方ないことである。

書斎に今はHamer USAの古の名器 Sunburstがあるのだが、このギターはミディアムスケール(ギブソンスケール)なので比較的弾きやすい方のはずなのだがこの体たらくである。そのうちコードすら押さえられなくなるだろう。これではいかんな。

アンプは、70年代の Peavey Vintageというアンプを置いている。これも、古の名器で100ワットのチューブアンプである。プリアンプはソリッドステートで、歪ませると邪悪な音がする。さすがは Peaveyである。フェンダーのアンプとはわけが違う。

私が中学生の時、父にギターアンプを買ってもらった。Peaveyのクラシックというアンプである。確か15Wだったと思う。それを購入してもらった際に、フェンダーの5Wアンプと大いに迷った。しかし、フェンダーの方は値段が1.5倍ぐらいしたのではないかと思う。なので、実質迷うも何も始めからPeavey一択だったのだろうが、それでも幼心に(幼くもないのだが)大いに迷ったきがする。

お店の人にPeaveyと Fenderで迷っているんです。と伝えると、Peaveyの方の歪みはFenderのような歪みではないですよ。と言われたのを覚えている。私は歪ませる予定はなかったので、そんなことどうでもいいと思い、結果として安くて大きな音がする Peaveyを父親に買ってもらった。

正解だった。

大人になって(それもかなりおっさんになってから)フェンダーのアンプも数台購入したが、フェンダーのアンプは育ちが良い音がするので、上手い人にはいいのかもしれないが私のような人間には、Peaveyの邪悪な音の方が合っているのかもしれない。

何と言っても、このHamerのようななんとなくやんちゃなエレキギターをつないで弾くには、Peaveyの歪みの方が合っているような気がする。いや、実のところフェンダーにつないでもいい音はするのだが、Peaveyの方が時代考証的に正しいような気がする。

この78年製のHamerはヘビーメタルの出始めの時代に作られたのだ。まだ世の中に今のようなバリバリに歪むハイゲインアンプはなかったけれど、フェンダーのような奥ゆかしいサウンドも時代遅れになっていた頃のものである。同世代の楽器同士で鳴らすと、それっぽい音になる。

それっぽい音になったからといって、それで何を弾くというわけでもないのだが。

バッチリ調整から上がってきたFuzzy

先日、Fuzzyさんのペダルスチールを手に入れた話を書いた。少し自分でも見てみたが、色々とガタがきているだけでなく、どういう機構になっているのか、9番目のペダルは何に使うのか、ちっともわからなかったのと、ニーレバーの位置が使いづらかったこともあり、Fuzzy Pedal Steel Guitar Productsに調整をお願いすることにした。

結構な費用はかかってしまったが、ニーレバーを3つ増設してもらい、ニーレバーとペダルの位置をずらすという大手術をした上で、調整してもらい、楽器が出来上がってきた。

この楽器も、新品で買うとなると今となっては$4,500以上するのである。今の日本円になおすと、約65万円!!まあまあ高級楽器である。当時だって新品で40〜50万円ぐらいはしたであろうか。そこそこな高級楽器である。それを新品同様に調整した代金だと思えば、あの結構な費用も仕方ないかと思う。

Fuzzyさんは世界中からきているオーダーの新作楽器製作の忙しい間を縫って、なんとか短期間で調整してくれた。

楽器のセットアップ(Copedent)は現在メインで使っている同じくFuzzyのスチールギターと同じにしてもらった。それに追加して、この楽器にはE9からB6チューニングへの切り替えレバーと、全く使い道がわからないフランクリンペダルが加わっている。

フランクリンペダルはせっかく9本ペダルの楽器だからということで、8本ペダルにするのも勿体無いので残してもらったが、実のところ全く使い方はわからない。まあ、仕方ないので、まずは他の8つのペダルの使い道を解読した後に使い道を勉強しようと思う。

こういう、自分でいじれない楽器については、やはり国産は心配がない。これが輸入品のペダルスチールだったら、修理できる人は探せたとしても、オリジナルのパーツがない。その点、Fuzzyさんはいつでも相談に乗ってくれる。エモンズとかショーバッドのパーツはある程度汎用性もあるので、頑張れば自分で治せなくもないが、パーツの手配を考えると、やはり藤井さんの楽器に勝るものはない。

あと、輸入物の楽器は日本人の体格に合っていないという欠点もある。私自身、輸入物の楽器も持ってはいるのだが、やはりちょっと楽器の高さが高すぎる。あれはあれで乱暴な音がしていい楽器ではあるのだが、普段弾くとなると、ちょっと改造せねばならない。なかなか難しい世界なのである。

それでも、一番の問題は、この楽器をまだ全然習得できていないということだな。

とりあえず、日々スケールの練習と、簡単な練習曲をやっております。早くバンドで弾けるぐらいになりたいなぁ。

Fuzzyさーん!助けてー!

私は、Pedal Steel Guitarという楽器が好きだ。とても好きだ。

好きは好きなのだが、その奏法たるや全然習得できていない。なんせ難しい楽器なのである。難しい代わりに、いろいろなコードを鳴らせたりするので、是非とも奏法を習得したい楽器なのである。

6月にFuzzy Steel Guitar Productsの工房にお邪魔して、一台中古の楽器を購入させていただいた。ユニバーサルチューニングの12弦の楽器である。ニーレバーが縦型も合わせると7本付いているほぼフル装備の楽器である。

この楽器にとても満足している。満足どころか、全然使いこなせていない。B6の部分が全然理解できていない。

そこに来て、もう一台Fuzzyの楽器が手元にやってきた。これについて言えば、そもそもペダルが9つも付いているのに、ニーレバーが4本という変則的なセットアップである。しかも、ニーレバーの位置もよく分からない場所に付いている。

とりあえずチューニングしてみたのだけれど、これがまた、どうなっているのかさっぱりわからない。完全にお手上げである。とりあえず、ニーレバーの位置が使いづらいので、移動したいと思っている。もう少し1番ペダル側に移動したい。

一体、前のオーナーはどうやって使っていたのか。

ちっともわからない。

ちっともわからないので、Fuzzy Steel Guitar Productsにもう一度頭を下げて、この楽器を調整してもらおうかと思っている。縦型のニーレバーとB6用のニーレバーを計3本造設できればベストなのだが、結構高くつくと思われる。

どうしたものか。

Fuzzyの楽器はそのメカニズムだけでなく、音も素晴らしい。大満足であるからこそ、この楽器も弾ける状態に持っていきたい。

藤井様、なんとかお願い申し上げます。

ファンキーなジャズとはまさにこれMorris Nanton

今日は暑い1日だった。このままいけば、真夏は日中45度ぐらいになってしまうのではないかと思うほど暑かった。暑くて暑くて、外を歩くのが苦痛であった。

それにもかかわらず、いや、そのせいもあってか、仕事は遅々として進まず、いろいろな方々から不満を言われ、嫌な1日だった。暑い上に仕事もイマイチ、というのはなかなか疲れる。

仕事帰りにディスクユニオンに寄り、レコードを買って帰ってきた。それもまとめて8枚。ストレスがたまるとついレコードを買ってしまうのは私の悪い癖か。

帰宅して、夕飯を食べながらそれらのレコードを聴いていたが、もちろん全てを聴ききることはできない。家族が寝静まった後、書斎のオーディオのボリュームを下げ、じっくりと聴いている。レコードを聴きながらこれを書いている。

私は、普段カントリーばかりを聴いているのだが、学生時代モダンジャズ研究会に所属していたこともあり(幽霊部員であったが)、ジャズのレコードをきくこともある。時々ある。ジャズのCDは1500枚以上持っているのだが、最近はCDを聴くことはほとんどない。CDを聴くほど気合が入らない。代わりにレコードを聴いている。レコードはなんとなくでも聴くことができる。不思議なもんである。

それで、今はMorris NantonのアルバムSoul Fingersを聴いている。これがまた、聴きやすくていいアルバムである。Prestigeレーベルの7000番台なのだが、聴きやすい。だいたいこの辺りのアルバムはブローイングセッションで、ジャムセッション垂れ流しのレコードが散見されるのであるが、このアルバムは比較的作りこまれている。Prestigeにホレスシルバーが移籍して、スタンダードを弾きまくっているというような雰囲気のアルバムである(もちろんピアノはホレスシルバーではなくモリスナントンであるが)。

このなんの変哲もないようなアルバムが、今日の私には丁度良い。アレンジはゴリゴリにされているし、どこかイージーリスニングのような感じすらしてしまうのだが、そこのところをMorris Nantonのファンキーなプレーが縦横無尽に駆け巡り面白くしている。こういうピアノアルバムはあまり多くない。ボビーティモンズも良いのだが、ちょっと暑苦しすぎるきらいがある。そこのところ、この人はすこしさっぱりしている。さっぱりしているのだが、めちゃくちゃファンキーなアルバムに仕上がっている。

良いなあ、こいうアルバム。

ずっと調子の悪かったLeslieがなんとなくなおった

ハモンドB3オルガンというのは、オルガン本体だけでは全く音が出なく、必ずLeslieスピーカーがセットでなければいけない。そもそもLeslieにつなぐ以外の音を出す方法がない。

厄介なもので、古いB3はその型式によって外部につなぐソケットも違い、現行機種のLeslieにつなぐためには専用のケーブルを繋がなければならないらしい。これは、人に聞いた話なので本当かどうかはわからない。なんせ、今まで本物のB3をじっくり見たのは、自宅にある一台だけなのだから。

私のB3は、ひとから借りているのだけれど、まあ、馬鹿でかくて重い。ろくに演奏できないのにこれを自宅に置いておこうというのは、我ながら酔狂というか、ちょっと困ったもんである。その上、内部の構造もよく知らないので、壊れてしまったら直しようがない。だから、時々オイルを注したりして、気遣ってはいる。

しかしながら、やっぱり年代物なので、いろいろなところが調子悪くなってくる。なんせ、倉庫に10年以上放って置かれていた楽器なので、いろいろな不具合が出てきても仕方ない。

私の家に初めて入れたときには、果たして音がきちんと出るのか、はたまた巨大なゴミを預かってしまったかもわからないでいた。ためしにスタートモーターを回してみると、なんとか回るには回ったのだが、内部の歯車がキシキシいって、モーターの音がグワングワンいってしまい、楽器というよりも耕運機のようなおとが出ていた。鍵盤の接触も悪かったらしく、ところどころに音の出ない鍵盤すらあった。

しかし、私は運が良かったのか、オイルを一通り注して、鍵盤を何度も押しているうちに、きちんと440Hzで音が出るようになった。冬場には調子が悪くなったりはするが、なんとなくこの楽器との付き合い方もわかってきた。どの鍵盤もドローバーもなんとなくきちんと音が出るように、機能するようになった。

それでも、いままでずうっと気になっていることがあった。

それはLeslieスピーカーの上の方のスピーカーホーンの高速回転が回らないことであった。手元のスイッチでTremoloにしても、上だけ止まってしまう。ゆっくり回転は回るのだが早くすると回らない。これには困った。

それはそれで仕方ないのかとずっと思っていたのだけれど、今回Leslieの裏蓋を開けて、ゴミを取り除いたら、なんとなく高速回転も回るようになった。おそらく、完全に治ったわけではないので回転速度の切り替えにタイムラグがあるのだが、それでもずいぶんマシになった。回らなかったときは精神衛生上とても良くなかったのだが、ひとまず回るようになって、安心した。

良かった、良かった。あとは練習するのみである。

いつかは、この楽器で一曲ぐらいまともに弾けるようになりたいもんだな。

もう一つのハモンド Hammond 44 Hyper PRO-44HP

先日、仕事の関係で行った会社で、鍵盤ハーモニカのプロの演奏のビデオが流れていて、つい見入ってしまった。鍵盤ハーモニカのプロというのがいるということは、どこかで耳にしたことはあったけれども、実際に映像でその姿を見たのは初めてであった。

まず、その超絶技巧(循環呼吸とか)にも驚いたが、何よりも鍵盤ハーモニカの聴き慣れた音色であるにもかかわらず、その音色がカッコイイというのが驚きであった。

私は、鍵盤ハーモニカは小学校で触ったきり、ほとんど手にしたことはなかった。なんだかフニャフニャした音色があまり得意ではなかったし(むしろ苦手であったし)、鍵盤ハーモニカよりもカッコ良い楽器はこの世の中にたくさんあるので、そういう楽器にしか興味はなかった。そういえば、小学校の頃も鍵盤ハーモニカは苦手であった。なんだかカッコ悪い楽器だと思っていたのと、鍵盤に弱かったため敬遠していた。同級生に鍵盤楽器が上手いやつがいて、鍵盤楽器はそいつの得意分野として私はかかわらないでいたと言ったほうが正しいかもしれない。

また、小学校の学芸会で必ず劇ではなく器楽の方に回されて(私は小心者であったので劇は苦手であった)、吹きたくもない音楽を縦笛や、鍵盤ハーモニカで弾かされるのが嫌であった。たしか小学校六年生の時だったか、劇の最中に鍵盤ハーモニカを持って、ステップのようなものを踏みながら「茶色の小瓶」を吹かされた。あれなんぞは恥ずかしかった。鍵盤ハーモニカというクールでない楽器を持たされて、その下手な演奏を人前で得意になってやるというのが嫌であった。

そんなことだから、小学校を卒業してからはなるべく鍵盤ハーモニカに触れないようにしていた。学生時代に所属していたモダンジャズ研究会でピアノの友人が鍵盤ハーモニカを持ち出して吹いたりしていたが、なんだか間抜けなその音色が好きでなかった。

それで、40歳を超えた今、いきなり鍵盤ハーモニカに再会したのである。それも、今回は鍵盤ハーモニカがカッコイイのである。これには参った。鈴木のメロディオンである。しまいにはなんだか、メロディオンという響きもカッコよく聴こえてきた。それほどに、鍵盤ハーモニカのプロの演奏がカッコよかったのである。

それで、いてもたってもいられなくなり、早速購入した。

私は、弾けもしない楽器でも、カッコイイと思うとすぐに影響され欲しくなってしまうという悪い癖がある。一応自制心も働いていて、どうしても演奏できなさそうなものと、長続きしなそうなもの、とても高価なもの(グランドピアノは持っているが)については極力買わないようにはしている。それでも、今回の鍵盤ハーモニカはやはり抑えきれなかった。買ってしまった。

それも、Hammond 44 Hyper PRO-44HPという、ずいぶん高級機種を買ってしまった。このハモンドの鍵盤ハーモニカは、エレアコ鍵盤ハーモニカで、アンプにつなぐことができ、かつ44鍵というデラックス仕様である。すでに、生産終了となっており、今はHammond PRO-44HPv2という後継機種が出ているのだが、私は御茶ノ水のハーモニカのメッカ谷口楽器で展示品の最後の一台を購入した。現行機種のほうが、色々とアップデートはあるのだろうが、その辺はよく分からない。もしかすると、マイクのフィードバック等が抑えられたり、音色も変わっているのかもしれないが、そういうのはさしあたって必要なく、私は、44鍵の鍵盤ハーモニカというのが欲しかったのだ。

このハモンドの鍵盤ハーモニカは、鈴木楽器のメロディオンの工場で作られている。さすが、国産鍵盤ハーモニカの始祖 鈴木楽器、良いものを作る。

試しに、「思い出の夏」の楽譜を引っ張ってきて、拙いながらも両手を駆使し、音符を辿ってみた。息継ぎが大変で、全然曲としては成り立たないぐらいに下手ではあるが、なんとかメロディーを吹くことはできた。この「思い出の夏」がこの楽器の音色によく似合うのである。なんだか、切なく哀愁漂うメロディーが向いているらしい。

なんとも言えぬ楽しさがある!

これで、借り物のHammond B3と並べて、うちには2台目のハモンドがおさまった。

Chakiはやっぱりいいなぁ

これで、3台目のChakiになるけれど、Chakiってやっぱり良いなあ。

1967年製の Chaki P-1、0フレットなし、ハカランダ指板。からっからに乾いている音色が良いなあ。このころのロッドカバーは2点止めのベルシェイプだということを初めて知った。塗装のヤラレ具合も含めて、年季が入っていて迫力がある。

これといって何か強いキャラクターがあるギターというわけではないけれど、造りもきちんとしているし、ペグはしっかりしたクルーソンタイプが付いている。単なるギブソンコピーであるということを超えて、どこか頼りなく、それでいて貫禄があり、よくできている。

ギターって、不思議なもんで、こういう決して高級でないギターがどこか価値があるきがする。

末長く大事に使おう。