先日、中野のまんだらけで金井美恵子、渡辺兼人の「既視の街」を買った。渡辺兼人はこの本の写真で木村伊兵衛賞を受賞しているから、彼の代表作とも言える。
写真集としては、印刷がそこまで綺麗でもなく、小説の挿絵にしては主張してくる写真群がこの本を特殊なものとしている。小説は、妙に暗く、それでいて重すぎない。むしろ、何気ない日常を撮っている写真のほうが重い感じすらする。
もし、これらの写真が、もう少し軽い印象を受ける作品群であったら、この本はここまで異彩を放っていないだろう。その一方で、また、この小説がもっとドラマチックなものであったら、これらの写真も生きてこないだろう。その絶妙なバランスで、この本は成り立っている。
写真と、小説に関連性がなく、かつ、両方の持つ世界観がこれほどまで当たり前に共生できているのも不思議だ。この本は、写真集でもなければ、小説でもない。まさに、写真と小説が合わさり一冊の本となって完成している。
なんだか、この本について、私が今書けるべきことが整理できていないので、続きはまたこんど。
自分のことばかりを一方的に書いてしまいそうです。
1月の下旬、僕の介護事業所においでになっているゲストが、
コロナウイルス陽性だったのです。
僕は覚悟しました。
しばらくは事業所を閉鎖しなければならないだろうと。
保険所の指示下に入る旨、保健師さんから連絡が入りました。
つまり、これから先は、経営者の僕の考えではなく、
行政の指示で動くと言うことです。
まずは、夕方から、状況の確認。
陽性だったゲストの言動や、事業所内での位置。
他のゲストの言動や位置。
双方のやり取り。
そして、スタッフのかかわり方。
夜11時ごろ結論が出ました。
事業所は閉鎖の必要はないこと。
ゲストには濃厚接触者はいないこと。
ケア・スタッフ2名は濃厚接触者となること。
ただし、翌日、PCR検査が受けられ、そして、当日中に結果が出ること。
保健師さんたちは、交代で24時間体制で対応されているようでした。
本件の場合も、途中で担当者が交代されました。
大変なことだと思いました。
僕の事業所は、このところ利用者が減るばかりで増えていませんでした。
ゲストはご高齢ですから、いずれおいでになれなくなります。
それに加えて、新規のゲストがおいでにならなかった。
これも、コロナの影響と思われます。
陽性のゲストがおいでになった日は、
上記に加えて、入院や受診などでお休みになったゲストが多く、
数人のゲストがおいでになっただけでした。
さらに、当の陽性のゲストは、
前の週まで虫垂炎のオペで入院しておられ、
すでにコロナにはその病院で感染。
こちらにおいでになってもご気分が悪く、
一人離れてベッドで過ごしていただいていたのです。
お昼ごろ、検温すると発熱しておられ、
おなかの調子も悪いと言うことで、
ご家族に連絡。
ご家族が病院にお連れになり、
そのまま再入院となった次第です。
濃厚接触者となったスタッフも陰性。
マスクや手袋、消毒ほか、
感染対策が効を奏した格好です。
それから、
ゲストが少なかったのが、
不幸中の幸いだったわけです。
その月末月初は、本当に疲れました。
ただでさえ忙しいのに!
精神的にどっときました。
今週がはじまって、ほっとしているのです。
ゲストもほんの少しですが戻ってきています。
よかった。
ただ、もう1件、心配事があるのです。
僕の前立腺の組織検査。
今週12日(金)から一泊で入院検査です。
本来は、1月の最終週に受診する予定だったのですが、
上記の、コロナ騒ぎで延期。
何事もないことはないだろうと思っています。
まあ、ジタバタしたところではじまりませんけどね!
検査後2週間。
前立腺がんの組織検査の結果が出ました。
がんの疑いはないとのこと。
ほっとしました。
ドクターによく聴くと、
前立腺ではなくとも、たとえば肺がんとか、
血液検査でチェックが入って組織検査をして何事もなかった、
と言うことがあるのだそうです。
しかしながら、夜、トイレに何度か行ったり、
血圧も高く、降圧剤で抑えている状態。
今後も病院や薬との付き合いは続きます。
それにしても、すごい検査でした。
仙骨部から注射で部分麻酔とし、
股間に10数本針を刺して組織を採るというもの。
想像しただけでも、ぞっとしました。
台に載せられ足を開いた状態です。
恥ずかしいも何もあったものではありません。
「もう、どうにでもしてくれ~」と言ったあきらめや開き直りの心境。
その一方で、今年還暦にて、いい戒めになりました。
身体を大事にしなくちゃ!
がんじゃなかっただけでもありがたい!
さあ、これからもがんばろう、と言う気持ちになりました。
すみません。
せっかくのページを縁起でもない内容で台無しにしてしまったかもしれません。
許してください。