ユニバーサルチューニングとは何なのか、まだわからない。

Fenderのストラトキャスターを売却し、Pedal Steel Guitarを購入した。

Fuzzy Pedal Steel Guitar Productsの12弦ユニバーサルチューニングの楽器だ。今までもFuzzyのダブルネックは持っていたのだが、C6の方のネックはさっぱりわからなかったので、E9に専念しようかと考えたが、それではなんだかできることも限られてしまうという何とも消極的な理由でユニバーサルチューニングの12弦にした。

はじめは、12弦の楽器をオーダーしようかと思ったのだが、為替の関係もあり値段が高くて(税込60万円以上)、Fuzzyの藤井さんに相談したところ、良い中古があるというので中古を譲ってもらった。自分にとって安くはない買い物ではあったが、昨今のペダルスティールの相場からすればとても良い買い物であった。

そもそもペダルスティールはあまり中古は出回らないし、中古が出回ったとしても、自分の求めているスペックのものは殆ど存在しない。まして、12弦ユニバーサルは玉数が少ないので納得のいくような楽器に出会えることはまずない。

この楽器も、エクストラロングスケールという厄介な一面を除いては、ほぼ私が求めていた仕様のものである。エクストラロングスケールも弦の選択と、スケールに慣れてしまえば特に問題はない。(ロングスケールはサスティンが長く、音も太いというメリットもある)ニーレバーが押し上げも含めると7本という、これまたプロでも扱いきれないぐらいのオーバースペックなのだが、必要なものは全て揃っている。

とりあえず、ユニバーサルチューニングの、E9の部分を少々練習している。B6の方は、やっと6番ペダルの使い方を覚え始めたぐらいである。殆ど、使いきれていない。

しかし、この楽器で藤井さんはありとあらゆる音楽を奏でられてしまうのだ。

目下、藤井さんのCDを聴いたりしてイメージトレーニングをしている。

ペダルスティールの終着駅の一つとも言える楽器であることは間違いない。

シンプルは美しいLes Paul Junior

Gibsonというギターメーカーは、ハイエンドモデルからスチューデントモデルまで揃えたフルライン戦略で長年やっている。ギターに関しての話だが。

ギブソンの中でも、スチューデントモデルにあたるLes Paul Juniorというモデルがあるのだが、私はLes Paulの中でも特にこのモデルが好きで、一台持っている。

とは言っても、ずいぶん前に中古で購入したものなので、塗装には盛大にクラックが入っており、ネックの後ろにはかなり大きな打痕もある。

正確にはBillie Joe Armstrongというギタリストのシグネチャーモデルで、私はこのBillie Joeという人についてはあまり詳しくないのだが、Les Paul Juniorについてはかなりのこだわりのある方のようで、ギブソンから Les Paul Juniorばかりたくさんシグネチャーモデルを出している。プロのギタリストなのに、スチューデントモデルで自分のシグネチャーモデルを作るあたりに、誠に好感が持てる。

本来このLes Paul JuniorはP-90というシングルコイルピックアップが一基搭載されているのだが、このモデルにはP-100だったか、H-90だったかそれと似たようなピックアップ、デュアルコイルのスタックドハムが載っている。

なので、厳密には本来のこのモデルのサウンドが出るわけではないのだけれど、昨今のGibson製のP−90の音にそれほど満足していないので、このピックアップのちょっとパワフルで下品な音はかえって好きなぐらいである。P-90もオリジナルの昔のやつは音抜けもよく良いピックアップなのだが、なかなかああいう良い音のするP−90には当たったことがない。シンプルなだけ難しいピックアップなのだ。

それで、このギターはピックアップが一つしかついていないために、とても使いやすい。泣いても笑っても、一個のピックアップの音を使いこなさなくてはいけない。P−90はボリュームを絞ったりするとちょっとこもった音になったりして、便利なのだが、このギターについて言えばそういう洒落た演出は効いていない。誠に潔い。

この一台だけでライブでもやろうという度胸が欲しいところなのだが、私は欲張りなので、まだその境地には達していない。目下、自宅でつま弾いているだけである。

腕がバレる、というのか、もともとアラを隠せるほど上手いわけでもないのだが、シンプルだからこそ、多様な音作りのエロスの沼に吸い込まれないで済む。これで弾けなければ、どんな楽器でも弾けないのだという悲しい現実を突きつけられる厳しい楽器である。

しかし、このシンプルさを好むギタリストも多いようで、最近ではあのJohnny Aがメインのギターを Les Paul Juniorにしてしまった。もともとJohnny Aと言えば、ギブソンカスタムショップから高級なアーチトップのシグネチャーモデルを出していたほどの方である。ああ、 Johnny Aといっても、知っている方は相当なギターフリークぐらいかもしれん。けれど、ギターからいろいろなサウンドを絞り出してきた名人Johnny AがメインのギターをLes Paul Juniorにしてしまったというのは、結構エポックメイキングなことなのだ。少なくとも私にとっては。

きっと、彼もこのシンプルさが気に入ったのだろう。

何度か、私はこのBillie Joe Armstrongモデルにタップスイッチをつけてしおうかとも考えたりしたのだが、そういうことをすると、このシンプリシティーを崩してしまうのではないかと考え、ストックのまま使っている。ギターというのは実際、シンプルな方が使い勝手が良いのだ。

スチューデントモデルとはいえ、侮れないレスポールジュニアをこれからも時々つま弾こうかと思う。

気分はJohnny Winter

レアなエレキギターといえば、ほとんどはアメリカ製のギターであって、アジア製のギターやら日本製のギターの多くは量産品なのであまりありがたみがないというのが私の今まで思っていたことであった。

Hondo(本土?本渡?)というメーカーがあり、韓国のメーカーだと思っていたのだが、日本のメーカーかもしれない、よく分からない。例によって作りの悪いエレキギターを作っている。

ErlewineのLazerもHondoで作られている。アールワイン本人が作ったやつは3000ドル近くする高級品だが、HondoのLazerは450ドルぐらいで売られていた安物のギターである。高級品メーカーのErlewineが韓国でボディーを作らせて、アメリカで組み込みを行ったErlewineのLazerという厄介な商品がある。高級な安物ギターである。使われているパーツ(可変抵抗やスイッチ)は安物である。木工もいいかげんである。しかし、ブランドは高級ブランドのErlewineが付いている。

このギターは、HondoのLazer同様にかなりレアな(希少な)ギターである。 Johnny Winterが晩年までメインで愛用していたギターであるが、よくもまあこういう安物のギターをあれだけハードにツアーで使っていたものだと感心してしまう。

もともとはトラベルギターで(アールワインはトラベルギターを色々と作っている)あるから、ツアーで使うのは本来の使い方なのだろうけれど、Johnny Winterほど大物になるとツアーバスでの移動だろうから、わざわざトラベルギターを使う必要はない。むしろ、バックアップの機材とか、もう一台のメインのGibson Firebirdとかもっともっとかさばるギターを持って歩いているわけだから、こんな安物のトラベルギターをメインで使う必要はない。

しかし、実物を触ってみると、これがまたなかなか悪くない。音も、本格的なギターの音がする。

ネックシェイプはかなり薄めで、ネックの幅がかなり太いので慣れるまで戸惑うかもしれない。スケールは25.5インチのフェンダースケール、24フレット仕様。持った感じはものすごくバランスが良い。この辺りが巷のトラベルギターと一線を画す。ここまで持った感じのバランスが良いトラベルギターは、TravelerのUltra Light EDGEぐらいかもしれない。あれはピエゾピックアップで、こちらはマグネチックピックアップだから、エレキでバリバリ弾きたい人にはHondoかErlewineのLazerをお勧めする。

ストラップをつけて立って弾いても、座って弾いてもバランスが良いようにボディーがデザインされているのはさすが Erlewineのデザインだからか。ジョニーウィンターはいつも座って弾いていたから、そういうボディーのバランスも重要だったのだろう。私も、書斎で座って弾くことが多いので座ったときにバランスが良いギターがありがたい。

このギター、Johnny Winter以外に弾いている人を見たことがないけれど、一体何台ぐらい生産されたのだろう。ブリッジは専用のシャーラー製Wine-O-Maticが使われているから、このパーツの金型代を消却するためには少なくとも1000台ぐらい作らなければいけないだろうけれど、そんなにたくさん市場に出ているところを見たことがない。きっと良いところ500台ぐらいしか現存しないのだろう。

ネックの幅(指板の幅)が広いと書いたが、これは慣れるのに時間はかかるが、慣れてくるとチョーキングがしやすかったりして重宝する。スルーネックだからこそできる仕様だろう。

近頃の私のメインギターである。

今年も晴れてJapan Steel Guitar Association会員で居られる

日本国内では唯一のペダルスチールギターのメーカー、ファゼイ・ペダルスチールギター・プロダクツ。私も一台ファゼイのペダルスチールギターを所有しており、メインで練習しているのはファゼイの楽器だ。メインとはいっても、ろくに弾けないのだけれど。

ファゼイは藤井三雄さんというペダルスチールギター奏者が経営し、ご自身で設計製作を行っている。日本で唯一のペダルスチールギター製作者だ。私も、何度か工場兼オフィスにお邪魔して、ペダルスチールギターを修理・調整してもらった。藤井さんの楽器は壊れずらくて、弾きやすくて良い楽器だ。

舶来品の楽器も持ってはいるのだけれど、どうしてもアメリカの人は足が長いから、そのままでは楽器の脚も長すぎて、靴やスリッパを履かないと練習ができない。その点、ファゼイの楽器は日本人の足の長さに合わせて約1インチぐらい脚が短いので素足でも練習ができる。

もっとも、もしスタジオに持ち出して練習したり、万が一ステージで弾くようなことになったらそれは素足ではなく靴を履いて演奏するわけだから必ずしも脚が短い必要はないのかもしれないけれど、自宅で練習する分にはファゼイが一番ちょうど良い。そういうわけで、主にファゼイで練習している。

以前にも書いたかもしれないが、ペダルスチールギターというのは、ものすごく難しい楽器で、所有して5年以上が経つが、ほとんど上達していない。そして、ものすごく競技人口が少ないので、教則本の類も国内ではほぼ流通していない。仕方がないので洋書を買って練習するしかない。

E9チューニングであれば、まあ、それほど複雑なことさえしなければある程度は弾けるようになるのだけれど、C6チューニングに至っては、私はチンプンカンプンだ。けれども、なぜかE9とC6のダブルネックの楽器を持っている。いざという時は、ダブルネックの方が都合が良い(らしい)。

そんな私たち、ペダルスチールギターを志す者たちの強い味方がいる。Japan Steel Guitar Associationだ。

ここに入れば、年に数回会報が送られてくる。その会報に、スチールギターの楽譜が載っているのだ。しかも、TAB譜つき(年度末にCDも送られてくる)。

このTAB譜を頼りに、スチールギターをせっせと練習していれば、そのうち弾けるようになるはず。今までわからなかったカントリーのスタンダードも弾けるようになるはず。なのだが、なかなか練習できていない。

しかし、ここで挫折しないためにも、なんとか苦しい中で年会費を納め、今年も晴れてJapan Steel Guitar Associationの会員になった。そして、本日、会員証が届いた。

このJapan Steel Guitar Association、一体何人ぐらい会員いるんだろう。若手のペダルスチールギター奏者も会員なのだろうか?などと、いろいろな疑問はあるが、とにかくなんでも良いからこの会は続けて欲しい。

藤井さん。Japan Steel Guitar Associationの皆様。いつも大変御世話になっております。日本から、ペダルスチールギターの文化の火を絶やさないように、なんとか練習して弾けるようになります!!

今年こそ、なにか一曲、しっかりと弾けるようになるぞ。

気分はDuane Eddy Guild X160

私は、ギルドというギターメーカーのエレキギターが好きだ。

好きな理由は、私の敬愛するギタリストMerle TravisもDuane EddyもかつてGuildのエレキギターをテレビで弾きまくっていたからだ。とにかく、この二人のかき鳴らすGuildのギター(スーパージャンボボディー)はド派手でかっこよかった。

この二人に憧れて、私もギルドのアーティストアワード(かつてのJohnny Smithモデル)とX160というギターを所有している。Artist Awardの方は、ボディーが馬鹿でかくて、日本人の私が持つとなんだか二人羽織のような、ギターにもたれているかのような状態になるが、音はものすごく良い。生で鳴らしていても、ものすごく気持ちが良い。すっきりとしたまさに高級ギターの音がする。

X160は、マイナーなモデルで90年代の一時期だけアメリカで作られていたモデルなのだけれど、これがまた、存在感があって良いギターである。ギルドの中では比較的廉価モデルなのだろうけれど、Dearmond製のピックアップが2発搭載されていてゴロリとしたごつい音がする。フロントピックアップの音も、甘すぎず、どちらかというと無骨で頼もしい。

カラーがオレンジで、ビグスビーお付いているので、ぱっと見グレッチのような見た目も良い。この楽器を楽器屋で見た時、初めは日本製のグレッチかと思った。ダイナソニックが搭載された6120かと思った。

あれ、へんな仕様の6120があるな、と思ったらギルドだった。

あんまり期待しないで鳴らしてみると、これがまたグレッチよりも箱鳴りがして、爆音で鳴らすとすぐにハウってしまいそうで、実際店のツインリバーブのボリュームを上げるとハウった。しかしながら、ルックスがいかつくて、なおかつグレッチではなく、ギルドのテイストを色濃く残していて、これこそが私の求めていたロカビリー/カントリーギターであると強く感じた。

アーティストアワードを買った時、もうギルドは上がりだと思ったが、アーティストアワードがあまりにも良いギターなので、ギルドというギターメーカーがさらに好きになった。このX160もまるで、さっきまでデュアンエディーが抱えていたかのような存在感があってすぐに気に入った。

家の、メインのアンプであるケンドリックのツイードアンプに繋いだら、気分は50’sのロカビリーマンセーの時代にタイムスリップしてしまった。

目下、ロカビリーを練習しているのだが、ロカビリーというのは奥が深くて、なかなか思うように弾くことができない。しかし、サウンドはロカビリーであるから、弾けなくてもデュアンエディーやらエディーコクランやらの気分に浸ることができる。

ギブソンやら、フェンダーやら、世に言うギターの最高峰はいろいろあるけれど、ギブソンやフェンダーは良い音がするのが当たり前すぎて、こういうギルドみたいなギターが一台あればなんだか自分だけ特別なサウンドを手に入れたかのような気がしてくる。楽器というのは、弾きやすさとか、音色とかもとても重要なのだけれど、私のようなアマチュアにとっては、楽器は気分が一番重要なのだ。気分が乗ってくる楽器があれば、弾けないフレーズだって何度も練習できてしまう。それに、あんな曲、こんなフレーズ、いろいろと弾いてみたくなる。

アメリカ製のグレッチなんかよりも作りが良くて、安心して練習に持っていけそうなところも気にっている。愛用のヘイマーとともに、私のメインギターとして、書斎に置いている。

久しぶりに10-46の弦を張った

エレキギターには11-49のゲージの弦を張ることにしている。もうかれこれ20年近くダダリオの11−49のゲージを買って張っているだろうか。

今までに何度か、気まぐれに違うゲージやブランドの弦を張ってみたことはあるが、どうもしっくりこなくて結局このダダリオの11−49に落ち着いている。25セット入りのバルク弦を買ってつかっている。

25セットのバルク弦も2年もしないで使い切ってしまう。それほど練習するわけでもないのだけれど、ギターをしまいこんでおくと弦の状態が悪くなってしまうから、しかたなく交換しているうちに25セットをあっという間に使ってしまう。

この度、気まぐれにロトサウンドの弦を買って張ってみた。それも、普段は使わない10−46というひじょうに細いゲージの弦を張ってみた。10−46が細いかというとそんなことはなく、むしろ11−49というゲージは太めなのだけれど、普段サムピックを使って、指弾きをしているので、あまり細いとかえって弾きづらい。それで、11−49というのがスタンダード担っていた。11−52という弦を試したこともあったけれど、ちっと私には太すぎる気がして、それだけでなくギターのネックにかかる負担も考えて、少しだけ細い11−49といゲージに落ち着いていた。

ロトサウンドという弦は、いい意味で普通の弦である。派手な感じでも荒い感じでもない、かといってダダリオのように優等生すぎるというわけでもなく十分にロックンロールな弦である。ブリティッシュロックの方々がよくロトサウンドの弦をつかっていると聞くけれど、とくにブリティッシュロックだからどうのということもない。ニッケルワウンドらしい、元気でハキハキとした音である。

先日、同じロトサウンドのフラットワウンド弦を張った。12−52かなんかのジャズ弦の中では細めのゲージである。これが、また個性的な弦で、フラットワウンドなのにツルツルしていなく、ザラザラしている。おとも、ぼんやりとはしていなく、ハキハキとしている。オールドスタイルのハードバップなんかをやる人には合わないかもしれないけれど、ロックでリズムギターを刻んでいるひとにはオススメできる弦だった。ああいう力強い音がなるフラットワウンドは珍しい。

何れにしても、ギターは張っている弦によって随分音が変わるもんであるなあ、と感心してしまった。

10−46の弦にこれからどれだけお世話になるかはわからないけれど、ギターによって使い分けようかと思っている。

アンプグルのアンプを手にいれた

エレキギターの音色を決めるのは7割がアンプだと思っている。

もちろん、優れたギター本体から紡ぎ出される音は、それぞれのキャラクターを持っている。時に荒々しく、時に枯れていて、はたまたカプチーノのようにクリーミーな音色のものや、凛とした音色の楽器もある。それでも、一旦アンプに繋いでしまえば、そのアンプの音の中に染まってしまう。

アンプ7割と書いたのは昨今のデジタルアンプのことではない。デジタルアンプも、それぞれの音は持っていて、かつ、ギター本体の持つオリジナリティーを再現できるものは存在するであろう。むしろデジタルの方が忠実なのかもしれない。それでも、やはりアンプはチューブアンプ(真空管アンプ)のほうが私は好きである。最高のチューブアンプは、どんなに優れたデジタルアンプにも勝る音と、レスポンス、弾き心地がある。

チューブアンプは、その重量やら、コンディションを保つ難しさ等で、今のプレーヤーは敬遠してしまうかもしれない。消費電力も半端じゃない。そのあたりについては、デジタルアンプには遠く及ばない。デジタルアンプは、電源さえ間違わなければ、めったなことでは壊れない(壊れたらユニット交換以外の修理はほぼ不可能だが)。酷使してもそう簡単には壊れない。それに比べて、チューブアンプは、簡単に壊れてしまう。

ソリッドステートのアンプも幾つかは持っているけれど、あれはあれで悪くはないのだけれど、チューブアンプの持つコンプレッション感や、弾き心地を味わえるようなものは少ない。少なくとも、私の持っているアンプで、ソリッドステートのもので、チューブアンプのようにふくよかでいて、個性豊かなクランチトーンを鳴らせるものはない。

それで、やっぱり真空管のアンプに行き着いてしまう。

行き着いた結果、何台か、チューブアンプを自作したりした。どれも、音が出るところまでは行くのだが、なかなか満足のいく音色にはならなかった。中には、フェンダーのヴィンテージアンプの回路をそのまま使って、パーツも手に入る限り良いものを使って作ったアンプもある。キットで買って、コンデンサやら抵抗やらを全て交換して、自分の納得のいくところまでチューンアップしたものもある。けれども、なかなかハムノイズが治らなかったり、特定の音で共振してしまうなど、なかなか満足のいく出来上がりになるものはできなかった。

私が、アンプ作りの教科書にしていた本があって、ジェラルド・ウェバーという人の書いたものである。100ぐらいの機種の回路図やら、レイアウトが掲載されていて、それをほとんど穴が開くぐらい読み込んだ。私にとってのアンプ・グルである。

この度、そのアンプグルの作ったメーカー Kendrickのギターアンプを中古で手にいれた。何箇所か改造箇所があるものの(勿体ない!!)ほぼオリジナルコンディションである。フェンダーのヴィンテージアンプのクローンなのだが、私は、かつてそのオリジナルのヴィンテージアンプを弾いたことがあり、素晴らしい夢のようなアンプだった。

Kendrickのアンプも、そのオリジナルのヴィンテージアンプとほぼ同じ音が出る。もちろん、ヴィンテージアンプよりも味付けは少し現代的で、ノイズも少なく、優等生なところがあるのだが、それも、嫌味ではない。ヴィンテージアンプは、いつどこがおかしくなるかはわからないので、なかなか面倒を見るのが大変である。その点、アンプグルのアンプは、新しいパーツで作られているので、安心である。

実は、アンプグルの本を読んで、Kendrickと全く同じ回路のアンプを自作して持っている。それはそれで、私が自作したアンプの中では良い音がするのであるが、この度、その2台を弾き比べて愕然とした。さすがアンプグル、たとえ生まれ変わったとしてもこの歴然とした違いは追いつくことすら不可能なレベルなのである。

いったい何が違うのか?つかっているパーツは、ほぼ同じものであるはずなのだ。

恐るべし、アンプグル。

もう、2度と自作アンプは作るまい。

何、今日はレコーディングするの?

私は、レスポールというギタリストが好きで、アルバムも何枚か持っている。レスポールとは、あのギブソンのレスポールのレスポール氏である。

レスポール・レコーディングというモデルがあって、復刻版のそれを一台持っている。本当は70年代のやつが良いのかもしれないけれど、いかんせん70年代のレスポール・レコーディングに状態の良いやつは少ない。だから、復刻版を持っている。

復刻版の良いところは、通常のギターとして全ての音が使えるところだ。もちろんローインピーダンスのアウトプットも付いているのだけれど、そっちは使わない。もっぱらレギュラーのアウトプットを使っている。

一度、このギターをバンドの練習に持って行ったことがある。スタジオのJCにつなげたのだが、なかなか思うような音作りができなくて苦戦した。まあ、それまでテレキャスターばかり使っていたから、仕方あるまい。音の太さが全然違うのだから。

レスポール・レコーディングは音は太いのだが、なんとなくボワっとしていて、締まりがない音になりがちなギターである。あのレスポールさんの出すような、艶やかな音は、どうやって作っているのだろう。あの音が欲しくてこのギターを持っているのだけれど、なかなかああはいかない。

そもそも、この復刻版のピックアップはオリジナルのそれとは大きく異なっている。と、聞いたことがある。オリジナルを解体したことがないからわからないのだけれど、ギブソンが復刻版を作った際にまさかピックアップまで復刻したとは思えない。それでも、見た目が似ていて、このやたらと多いコントロールが好きで、持っている。

それと、このモデルは、通常のレスポールに比べてボディーが少し大きめなのも良い。サスティーンが長く、弾きやすい。

バンドの練習に持って行った際に、メンバーから、

何?今日はレコーディングするの?

と聞かれ、ああ、この人はギターのことよくわかってらっしゃる方なんだなぁと妙に感心したのを覚えている。ギター好きが一目おく機材。レスポール・レコーディング。

Mosrite The Nokie

私は、実をいうとVenturesが好きでCDもたくさん持っている。

Venturesも色々とメンバーが入れ替わっているので、どの時代が好きかと言われると、ちょっと迷うのだけれど、やはりノーキーエドワーズがいた頃が好きかもしれない。

Venturesといえば、モズライトというイメージがあるのだけれど、60年代にモズライトを実際に使っていた期間はそれほど長くはない。後になって、モズライトを使っている頃もあるのだろうけれど、そのあたりはあまり詳しくない。

けれど、やっぱりモズライトを使っているベンチャーズが一番かっこいいと思う。何と言ってもあの、鋭いエレキらしい音色が良い。フェンダーのジャズマスターとかを使っている時期も長いようなのだけれど、やはりあのモズライト独特のデケデケした音にはしびれてしまう。

それで、モズライトを持っている。65年代のマークVと、66年のマークI通称ヴェンチャーズモデル。それと、ノーキーエドワーズモデルのThe Nokieである。このノーキーエドワーズモデルは、日本製もたくさん出ているのだけれど、私のはどうやらアメリカ製のモデルらしい。ヘッド裏にセミーモズレーのサインが入っている。

そもそも、セミーモズレーは何年頃までギターを作っていたのかは知らないが、このThe Nokieがまたド派手ながら、弾きやすくて良いギターである。弾いているといつまででも弾いていたくなるような、弾き心地である。

さすがはノーキーモデルというギターである。

指板がメイプルなのだけれど、ネック材と指板材の間にローズウッドが挟まっている、珍しい造りだ。これは、ノーキーエドワーズの好みなのか、はたまたただ奇をてらっただけなのかはわからないけれど、その辺も凝った造りでなかなか、物欲をくすぐる出来上がりになっている。

何事にもスピード勝負なSpeedy West

Speedy Westというとんでもないスティールギター弾きがいるというのは、20代の初めぐらいから知っていた。知っていたが、実際に彼の演奏を聴いたのは30代に入ってからだと思う。Jimmy Bryantとのデュエットアルバムを聴いて、やはりとんでもないオヤジだと感心したものだ。

スピーディーウェスト、なんとも速そうな名前である。彼は、おそらくペダルスティールギターの開祖の一人だし、彼の奏法自体がペダルをあまり多用せずに、ほぼスライドバーだけでメロディーやコードを作り上げている。YouTubeで彼の演奏を観ることができるが、両足ともリズムを刻んでいて、ほとんどペダルを踏んだりしていない。

それでも、レコードで聴く限りはかなり複雑なコードを鳴らしているから、随所にペダルを使っているのだろう。なにせトリプルネックやダブルネックのスティールギターのネックを自由に使い分けるのだから、ペダルなんて付いていなくても、なんでもできてしまうのだろう。

何よりも、すごいのは、高速テンポでのソロプレイである。テンポ300以上のような曲も、難なくこなしてしまう。世の中には、凄い連中がいるものだ。

凄い人は、だいたいテクニックに終始してしまい、音楽の深みのようなものはおろそかになりがちなのだが、この人の場合は、根っからのエンターテーナーのような演奏で、いろいろな形で聴くものを楽しませてくれる。カントリーミュージックではあるのだけれど、古いスタイルのカントリーだから、ジャズの影響を強く受けている。だから、コードも複雑なテンションを多用するし、ソロフレーズもなかなか洒落ている。

スピーディーウェストのアルバムは、若い頃の録音しか聴いたことがない。こういうオヤジが、歳をとってから、本気でウエスタンスウィングなんてやろうもんなら、相当面白い音楽をやってのけるだろう。

私も、彼に憧れて、何度もスティールギターの前に座ったが、一向に弾けるようになる気はしなかった。

そもそも、スピーディーウェストの使っているチューニングがわからない。

こんど、もっと時間をかけてじっくりと研究してみよう。