Fuzzy Pedal Steel Productsでスチールギターをメンテしてもらった

全然まだ弾けていないのだけれど、Fuzzyという立川の砂川町にある日本で唯一のペダルスチールギターメーカーのPedal  Steel Guitarを一台持っている。 E9thとC6thのダブルネックなのだけれど、E9thの方はなんとなくペダルの使い方を理解しつつあるが、C6thのほうはちっともわからない。

ちっともわからなくて困っていて、仕方がないから、そのまま殆ど弾かずに書斎の一等地に置いてあった。それが、この度、もう少し練習してやろうと思い、キッチンの真ん中にアンプと一緒に置いた。これで、練習はしやすくなった。

折よく、カントリーのバンドの師匠から日本スチールギター協会の会報のバックナンバーを大量に譲ってもらった。

この会報に、いろいろなTAB譜が掲載されていて、毎号、E9th、C6th、C67thラップスチールギター各1曲ずつ課題曲が載っているのだけれど、これがなかなか勉強になる。早速、それらのTAB譜を頼りに練習をしている。

しかし、困ったことに、私はC6th側のパーツを流用しE9thのRKRのレバーのセッティングを変えて使っていたので、C6thのセッティングが通常のセッティングと違っていた。これでは、C6thのTAB譜通りに弾けない。

困った挙句、仕方がないのでFuzzyの藤井さんのところに楽器を持って行って、パーツを加えてもらった。

Fuzzyは立川からさらにモノレールと西武線を乗り継いで行ったところにあるのだけれど、キャリーカートも入れて30kgの楽器を持って行くのだから一苦労だった。それでも、自分の楽器を製造した場所に行くのだから、聖地巡礼のような気持ちになる。私の楽器には製造番号のようなものは書いていないので、いつ作られたものなのかはわからないけれど(中古で手に入れたわけだし)そんなに古いものではない。

私のカントリーのバンドのリーダーの楽器もFuzzyの楽器だ。リーダーが使っているんだから楽器の良さはわかっていた。だから、インターネット上で売りに出ていたのを発見し次第、すぐに購入した。

Fuzzyからパーツの取り付けが終わった楽器を引き取りに行き、自宅で組み上げてみたら、なんだかまた、この楽器で世界を変えてやろうというような、勇ましい気持ちになった。

さようなら。ありがとう、ウェスタンの名店 上野アメ横 Young

ウェスタンスタイルの洋服は、上野アメ横で揃えている。時々、アメリカの通信販売のSheplersなんかも利用するけれど、帽子なんかは、かぶってみなくてはサイズ的に合うかどうかもわからないので、実店舗で買うしかない。そこで、上野のウェスタンの専門店に出向いて買っている。

幸い、私は上野へは、すぐに出れるところに住んでいるため、不便はしていない。

上野アメ横でウェスタンスタイルの洋服を売っている店は、そう多くはない。かつてウェスタンが流行った頃は(そんなの何十年も前のことだが)もっとたくさんあったのだろうけれど、今は2〜3店舗しかない。ウェスタンの店は、今となっては上野アメ横でさえも、絶滅危惧種なのだ。

その、ウェスタンの店が、また一店その歴史に幕を閉じる。

上野アメ横Youngがその店だ。

今まで、多くのウェスタンシャツや、帽子をYoungで買ってきた。私のワードローブの大半はYoungのお世話になっている。私にとってYoungは無くてはならない店である。その、Youngがなくなる。

2020年の3月下旬までだという。

今、閉店セールをやっていて、全品30%引きになっている。私も、お別れに向けて、帽子とウェスタンシャツとループタイを買ってきた。なんとも悲しい買い物である。

上野の近くへ引越してきて約15年、足繁く通った店がまた一軒なくなってしまう。

さようなら。

ありがとう、Young

どのようなチューニングにすべきなのか、Fenderの8弦

先日、40歳の誕生日を迎えた。

その、40歳の誕生日の前日、妻と御茶ノ水に散歩に行くと、1960年代のフェンダーのペダルスチールギターが店に置かれていた。妻は、私への誕生日プレゼントとして、その楽器を購入してくれた。

フェンダーのスチールギターの歴史は古く、Fenderという会社はもともとスチールギターを盛んに製作していた。50年代にテレキャスターを発売してからというものスパニッシュスタイルのエレキギターがフェンダーのラインナップの中心を担ってきて入るけれど、70年代の中頃まで、スチールギターもレギュラーラインナップに入っていた。

今回、妻にもらったのはFender 400という8弦、4ペダルのペダルスチールギター。ペダルスチールギターとしては4ペダルはちょっと少なくて不便なような気がするけれど、もともとノンペダルのスチールギターがベースになっている楽器なので、バーをスラントさせてコードを鳴らす前提で使えば、様々なコードが鳴らせる、その上で、基本的なコードについてはペダルを使えるという優れものである。

もともと、40年代ぐらいまではみんな6弦のスチールギターで弾いていたわけだし、もっと色々なコードに対応するために8弦にしたり、ペダルをつけたりしたという歴史もある。多くのスチールギターの名手が、6弦の不便な楽器やら8弦のシングルネックで多くの名演を残している。だから、ペダルが少ないとか、弦が少ないからといって表現の幅が狭まるというわけでは必ずしもない。

もちろん、ジャズで使うような、テンションコードを鳴らすためには8弦だと、少し不便ではある。バディーエモンズのC6ネックのような美しく複雑で完璧な響きは出せないかもしれない。けれども、スピーディーウェストはこのシングルネック、4ペダルの Fender 400で多くの名演を残しているわけだし、頑張ればやってできないことはないし、シンプルな分だけ楽器として扱いやすい。

しかしながら、一つだけ問題があって、果たしてこの楽器のチューニングをどうしようかというのが悩ましいところだ。

目下私は、10弦のE9thチューニングの1、2弦を省略した、変形E9thチューニングで使っているのだけれど、これでは、デフォルトで7thコードを鳴らすことができない。

そこで、3番ペダルでB7thを鳴らせるようにセッティングした。

1番、2番ペダルは通常の10弦のE9thペダルスチールギターと同じセッティングにしてある。これで、普通のE9thネックと同じ感覚(D#, F#はないが)で弾ける。

これが果たして正解なのかは、使いながら考えることにしていこうと思っている。4番ペダルはディミニッシュを鳴らせるようにセッティングしているのだけれど、ディミニッシュはサブドミナントから続いて鳴らすことが多いから、本当は3番ペダルに振り分けたほうがいいのかもしれないけれど、そうするともっと使用頻度が高いドミナント7thを鳴らすのが面倒になる。

どうも、こうも、正解が見えないのだ。

仕方がないので、手探りで日々セッティングを変えながら使っている。この楽器を開発した方は、一体、どんなチューニングで、どんなペダルセッティングで演奏することを想定していたんだろう。おそらくC6thかA6thで弾く前提で作っていたのだろうけれど、残念ながら6th系のチューニングは私はちっともわからない。インターネット上でFender 400のユーザーズマニュアルを見つけたのだけれど、8ペダルのセッティングで、難しいチューニングが載っていたので、それはパスすることにして、自分の使いやすいようにして使っている。

目下、スチールギターラグしか弾けないのだけれど、こつこつ練習して1日でも早くこの楽器を使いこなせるようになりたい。

生まれて初めて花を贈られた日

私事ではあるけれど、月に一度集まってバンドをやっており、今時めずらしいカントリーミュージックを少々嗜んでいる。

メンバーは老若男女様々で、私はカントリー歴が一番短く、一番下っ端である。一番下っ端なのにもかかわらず、ボーカルとギターをやっている。キャバレーのハコバンのようにボーカルは持ち回りで、3名で代わる代わるリードボーカルをとっている。ギターも、どっちがリードとかそういうのもなく、歌っているときはリズムギター、歌っていない時もリズムギターだったりなのだが、時々リードギターも弾く。

このブログにはよく自分の所有しているギターことについて書いたりはしているけれど、実はギターは下手っぴで、コードを押さえて伴奏をするのがやっとであるから、ギターソロなんていうものをとることは滅多にない。滅多にないのだけれど、メンバーが優しいので、時々ソロをまわしてくれる。

それで、実は今日は自分のカントリーのバンドのライブを開催した。会場は高田馬場のローンスターカフェ。カントリーの老舗である。

前回は、東村山だったかどこだったかのカフェでやったので、今回は都心!随分出世したもんである。ローンスターカフェは会場費が安いので助かる。広くて良いお店だった。

それで、ライブはなんとか滞りなく終わったのだから良かったのだけれど(ライブが滞ると、それはそれは大事件だからさ)、なんだか終わってしまったというちょっとした寂しさもある。もっとコンを詰めて練習すれば良かったとか、いろいろあるのだけれど、とりあえずは楽しめたからそれでよし!!

それで、嬉しいことに、会場に行ったら私宛にお花が届いていた。職場の方が贈ってくれたのである。私は、生まれてこのかたひとに花を贈ってもらったことがない気がする。何かよからぬことをやるとき(まあ、大抵はバンドのライブなのだけれど)、会場に入って自分宛の花があるという、この嬉しさは、何なんだろうか!!

嬉しくて、ライブの前から、どのようにお礼を言ったもんかを考えていた。

ライブのセットリストには、インストロメンタル、カントリーダンスナンバーや、カントリーワルツ、アップテンポの曲からバラード、クリスマスソング(R&Bナンバーだけど)もありだったのだけれど、何だか自分のバンドが祝福されているような気分になって、

全然緊張しなかった!!

緊張しない、というと何となく嘘のような気もするのだけれど(確かに、初めは脚が震えていたような気がする)、リラックスしてできた。花を贈ってくれた職場の方々、ありがとうございました。

それで、今回の相棒はフェンダーのBlack & Gold Telecaster!!機材だけは立派なのである。

これは、もう、楽器の腕とかではなく、いかにカッコイイ楽器を現場に持っていけるか。これにかかっている。カントリーといえば、テレキャスである。それも、普通のテレキャスターだと、いかにもギター弾きのようで芸がない。こっちはギターだけでなく、下手な歌も歌うわけだから、目立つギターでなくてはいけない。そういうときに、便利なギターである。

先日ギルドのアーティストアワードを買った際に、下取りに出そうかとも思ったのだけれど、出さなくて良かった。妻よありがとう!!

今回のライブで使うギターをどれにしようかとテレキャスター3本のうちから迷っていたら、娘が「お父さんには、これが良いよ」と言って、このブラックゴールドテレキャスターを推してくれたのである。娘の推しメンである。ますます売らなくて良かった。

そういうわけで、バンドメンバー、職場の愛すべき方々、妻、娘に支えられて、今日のライブを迎えることができたことを、感謝しております!!

また、ライブをやりたいな。

Guildの最高傑作! Artist Award

植木等はジョニースミスを最も敬愛するジャズギタリストに挙げている。日本を代表するジャズギタリスト(代表しないか)の植木等がである。

ジョニースミスという名前を聞いても、いまいちピンとこない方もいるかもしれない。いるかもしれないから、ここに記しておくが、実は私もそれほどピンとこない。詳しい話は、冒頭に記載した植木等に話を聞いてみるといいかもしれない。彼なら、愛用のGibson ES-175を手にジャズギターのなんたるかを熱く語ってくれそうな気がする。

ああ、その植木等も今は亡き人か。

あの方は、単なるコメディアンを超えて、日本のお茶の間に音楽を届け続けてくれた。私事ではあるけれど、中学までカラオケに行っても、植木等のスーダラ節しかレパートリーが無かった。植木等しか流行歌の類を知らなかったのである。まあ、スーダラ節が流行歌なのかどうかはともかくとして。そのくらい、スーダラ節は耳について、日本のサラリーマンの哀愁を、中学生の私にまで伝えてくれたのである。将来、大きくなったら、植木等のようなサラリーマンにだけはなりたくないと思っていたら、本当に植木等のようなダメサラリーマンになってしまった。人間の人生とはわからないものだ。

それで、ジョニースミスである。

「ヴァーモントの月」というジャズギターの名盤がある。まあ、私も昨日初めて買って聴いてみたのであるが、間違えなく名盤である。ジョニースミスという人の艶艶していて色っぽいジャズギターが堪能できる。スタンゲッツというこれまた、サックスを吹かせたら、これ以上の名人はいないと断言できるぐらい力強い大御所が参加しているアルバムなのであるけれど、主役はやはりジョニースミスである。

ビバップの香りが残るクールスタイルのジャズである。スタンゲッツのアルバムを聴いているような、勢いが良く、洗練されていて、アップテンポの曲からバラードまで、どれもいいアルバムなのだけれど、その中で、ジョニースミスのギターの音が素晴らしい。

ジョニースミスといえば、ギターに詳しい方は、Gibsonのジョニースミスモデルを思い出すかもしれないけれど、本家本元のジョニースミスのシグネチャーモデルは何と言ってもギルドのこのギター、Johnny Smith Award(後のArtist Award)である。ギルドというメーカーはギターブランドの中では中堅メーカーと思われがちだけれど、個人的にはフェンダーなんかよりもずっと各が上のメーカーだと思っている。フェンダーは所詮ラジオ屋である。

私の中で三大ギターブランドはGibson, Epiphone, Guildである。

そこに、あえてもう一社加えるのであれば、MartinかGretsch。異論はあるかと思うけれど、ギター屋という意味であれば筆頭はギブソンとマーチンであろう。でも、マーチンはエレキギターに弱いし、グレッチは造りがいまいち。そんな中で、Gibson, Epiphone(50年代までね), Guildは文武両道、エレキもアコも両方すごい!

Gibson, Epiphoneのエレキギターはある程度自前でピックアップを作成しているのだが、ギルドは自前では作らずにほぼ100%DeArmondに依存している。そこが良い。無理はせずに、良いパーツは良いパーツとして使う。その代わりギター作りには妥協しない。そういうところがギルドの潔いところである。

その点、フェンダーも自前でピックアップを開発したりしていて、エレキギター屋としては、妥協してなくてよろしいのだけれど、いかんせんフェンダーはエレキギター屋である。エレキギターの専門家である。そういうところに三大メーカーの看板を掲げさせるわけにはいかない。

自分でも書いていることが支離滅裂で、説明しきれないけれど、、とにかく私はギルド贔屓なのである。

デザインはGibsonのギターが一番美しい。曲線のラインや、バランス、どれを取ってもギブソンの一人勝ちである。ギブソンのギターはとにかくその美しさでは群を抜いている。それに比べて、エピフォン、ギルドのギターはどこか垢抜けないと言うか、ぼてっとしたデザインである。そこがまた、田舎もんの私にとってみれば、共感が持てて良い。

ギブソンのギターが銀座のクラブのママだとしたら、ギルドのギターは精一杯おしゃれして上野のスナックが似合う感じである。上野だって立派な東京だぞー!と怒られそうなのを承知で言うと、銀座のクラブにはある程度東京で成功した大人が行くところなのに対して、上野のスナックは、上京してきてなかなか結果が見えてこない地方出身者が夢を見ながら酒を酌み交わす場所である。ギルドには、そういう温かみがある。

ギルドのボディーの腰のくびれが、ちょっと太めなところも好きである。色っぽい中年女性のようで、美しい。ギブソンの腰のくびれは何か、雑誌のモデルさんのようで、どうも温かみに欠ける。ギブソンは美しすぎるのだ。

いかんいかん、ボディーの話ばかりになってしまった。

肝心のギルドの音色なのだが、艶やかで、ツンとしていて良い。

これはデザインと反対で、ギブソンの音がどちらかというと野太い音なのに対して、ギルドの音色はスリムでいて、都会的に洗練されていて前に出てくる音である。

ギターの音色というものは、どうも、見た目とは必ずしも一致しないものなのだろう。

どこかでも、聞いたような話だ。

帰ってきたブルーグラス野郎 ギター、フィドルとマンドリン

このところマンドリンを練習している。

マンドリンはヴァイオリンとチューニングが一緒のソレラミの5度チューニングなので、ヴァイオリンと一緒に練習すると楽だ。楽ではあるが、一向に上達はしないのだけれど、指に運指を覚えさせて、ヴァイオリンの練習も兼ねることができる。

おかげで、ギターはちっとも上達しない。ピアノも全然上達しない。トランペットに至っては、すでに上達をあきらめている。一生のうちに練習できる楽器は限られているのだけれど、私の目的は演奏できるようになって人前で発表することではなく、家でつま弾いて楽しむことなので、これはこれである程度満足している。

満足はしているのだが、欲を言えば、もうすこしギターが上手くなりたい。ギター一台で一曲頭から終わりまで演奏できるようになりたい。できればソロギターでジャズを弾けるようになりたい。ピアノも、ソロで弾けなくても良いから色々なジャンルの音楽を弾き語りできるようになりたい。

そういう目標はとりあえず掲げているのだが、とりあえず、フィドルとマンドリンを練習している。なぜならば、私はここのところひと月ほどブルーグラスにはまっているからだ。ブルーグラスは奥が深い。元来シンプルな音楽でありながら、ブルーグラスのフォーマットでジャズのようなことも、カントリーもクラシックのようなこともできる。それも、メンバー3人もいれば立派なバンドとして活動できるのも良い。

私は、バンジョーが苦手なので、いつか、バンジョーなしでブルーグラスのユニットを組みたいと思ったりもしている。なんなら、ギターとマンドリンと歌だけでも良いと思っている。

ブルーグラスを語れるほど、詳しいことは知らないけれど、とりあえず、ブルーグラスって何?という方には、ビルモンローとモリータトルだけでも聞いてみると良い。

何かと便利なヴァイオリンスタンド

最近購入したZetaのヴァイオリンの置き場所に困っていたので、ヴァイオリンスタンドを買った。アマゾンで1,400円ぐらいだった。

このスタンドの便利なところは弓を一緒に立てかけられること、ヴァイオリンはポンとそこらに置いておくことはできるけれど、弓を置いておく場所がない。ましてや、あまり扱い慣れていない楽器であるから、ポンと置いておいて大丈夫なもんなのかどうなのかもよく分からない。

そういうこともあり、それでは、スタンドがあると便利だろうと思い購入した。

このスタンド、ヴァイオリンだけでなくウクレレやマンドリンも立てられるそうである。ウクレレも、ずいぶん高価なヴィンテージのやつを一台持っているのだけれども、これも、どこに置いて良いかわからなくて、困っていた。仕方がないからいつもハードケースに入れているのだけれども、ちょっと出してきて弾いている時に立てるところがない。こういう便利なものがあるということは知らなかったので、今度、たまに使ってみようかと思っている。

スタンドも、そこそこ場所は取るのだけれど、部屋の角地に置いておく分には、まあまあ収納性は良い。

とりあえず、しばらく使ってみないと実のところ使い勝手が良いのかはわからないけれど。寝る前に練習して、弓を置いておくところがなかったので、枕元に置いておけば、安心だ。

まあ、そんなに熱心にヴァイオリンを練習しているというわけでもないけれど。

ああ、それより、ピアノとギターの練習しなきゃ。ピアノは、なかなかまとまった時間がないと、練習ができないから、明日の休みにでも練習しよう。

おとなしくギターだけ練習していればいいのに、Zeta Violin

私は、どうも楽器というものが好きである。

弾けもしないのに、ペダルスチールギターを持っている。これは、せっかく買ったので、練習しなければなるまいと最近切に思うようになってきて、休みの日にこっそりと練習している。こっそりと練習しているもんだから一向に上手くならない。そもそもがペダルスチールギターは難しい楽器なのである。

ペダルスチールギターも結構まとまったお金が必要なお値段がする。新品で購入したら40〜50万円はするような品物である。当然、新品では買えないから中古で買ったのだが、まだまだ全然弾けていないので、元は取れていない。ペダルスチールギターをバリバリ弾けるようになって、方々のカントリーのバンドから引っ張りだこというのを夢見て買ったのだが、このままでは引っ張りだこはおろか、絶対にバンドから声はかからない。

悲しいもんである。

かつては盛んにトランペットを吹こうと考えていたこともあった。トランペットだけで今まで10本は買った。そのうち7本ぐらいを今でも所有している。所有しているだけで全然吹いていないもんだから、知り合いのジャズトランペッターに長期で貸している。彼は、バリバリステージで私の楽器を吹いてくれている。私のコレクションの中でも最もいい楽器を使ってもらっているから、楽器としても幸せな部類だろう。

ギターも、何本も所有している。これは、弾かなければギターはダメになってしまうので、ローテーションで引っ張り出してきては弦を交換して、それぞれの楽器で練習している。それでも、ギターを練習する時間は平日では殆ど取ることができないので、休みの日にちょこっとだけ練習しているような体たらくである。これでは、ギターを出し入れしているだけのような気分がしてくるのである。

その他にも、グランドピアノのとびきり良いやつを持っている。アップライトピアノも、一般家庭にあるものの2倍ぐらいの値段がするそこそこ良いやつを持っている。ローズピアノも2台持っている。これらも、弾かなければダメになるので、こまめに練習するようにしている。

上記のように、いろいろな楽器を持って入るのだけれども、どれもろくに弾けないのが実情である。練習する時間が取れないので弾く時間がない、と言う意味でろくに弾けないと言うのではなく、ぜんぜん弾けるだけの腕がないのである。要するに、どの楽器もド下手なのである。

そこに来て、また楽器を買ってしまった。

ヴァイオリンである。

ヴァイオリン? あの、 子供が習い事でやるあのヴァイオリンである。

ヴァイオリンって、子供の頃からやらないと弾けるようにならないんじゃないのか?とか、もしかして子供の頃に習っていたの?とか聞かれそうだが、ヴァイオリンの経験ゼロ、全く弾けないのである。

しかし、私は中学時代よりブルーグラスが好きで、人一倍フィドルの音楽は聴いてきたのである。

聴いていれば弾けるのか?

当然、弾けない。弾けないのだが、人一倍フィドルへの憧れはあるのである。そのフィドル界でも最も有名な巨匠、マーク・オコナーのシグネチャーモデルのエレクトリックヴァイオリンを購入したのだ。マーク・オコナーなんて言っても知らない方も多いかもしれない。日本では、ブルーグラスがあまり流行っていないから、彼の名前もそこまで知られていないのだが、ブルーグラスフィドルの世界では、世界一のプレーヤーである。

Zeta Violinというエレキヴァイオリンではトップメーカーのマーク・オコナーモデルである。30年以上前の楽器なのでけれど、新品定価は一体いくらだったのだろう?いまZetaの新品が30〜40万円なので、当時もそこそこしただろう。そのエレキヴァイオリンが、二束三文の値札を付けられてギター屋で売られていたのだ。まあ、二束三文といえども、万の桁だったけれど。

ギター屋曰く、

これ、うちに置いておいても全然売れないんですよ。そもそも、マーク・オコナーを知っているお客さん少ないですし。

ということだった。

購入したらKunの肩当と、立派なケースが付いてきた。純正ケースである。さすがは、ツアーに持って歩く為の楽器である。お家に大事に置いておく類の楽器ではない。だから、ケースもずいぶん持ち歩きのしやすいケースである。

それで、お会計を済ませて帰ろうとしたら、

お客さん、弓、持って帰らないと。

と言うことで、中古の弓もつけてくれた。それも、一度はその辺にあったドウデモイイ弓をつけてくれそうになったのだが、

おい、奥にもっと良い弓あっただろう!!それつけてあげれ、

と言うことで、「もっと良い弓」というのをつけてくれた。

目下、練習中である。練習中であるが、さすがはヴァイオリン、ものすごく難しい。

とくに繋がりはないけれど、Diana KrallとDr. John

今日はほぼ1日ゴロゴロしていたのだけれど、秋葉原のヨドバシカメラまで行ってタワーレコードで Diana  KrallのCDを買ってきた。

Diana Krallはいままで全然興味がなかったのだけれど、カーメン・マクレエのCDを買おうかと思っていたら、どれにも決めかねて、仕方ないので帰ろうと思っていたところで、ふと目に入って買ってしまった。新品の輸入盤だから、2,500円ぐらいした。高い買い物をしてしまった。私は、普段CDは中古ばかり買うので、1,000円ぐらいで収まるのだけれど、今日はどうも中古屋まで歩くのが億劫になったことと、中古屋まで行ったところで、このCDがちょうどよくあるかどうかもわからなかったので、タワーレコードで買った。

カーメン・マクレエを買おうと思っていたのは、彼女が日本のライブハウスでやっているライブ盤が案外良いと聞いたので、ひょっとしてそれがあるだろうかと思ったからである。結局それはなかった。それはなかったので、Dr. Johnの棚も見た。Goin’ back to New Oreansというアルバムがあって、これが、名曲ばかり入っているので、買おうかと思ったのだけれど、どうもこのCDの背帯には見覚えがある。見覚えがあるなあ、などと考えていたら、ひょっとしてこれうちにあるんじゃないかしら、と思い買わずに帰ってきた。

帰ってきて、CDラックを見たら、案の定持っていた。持っている割に全然聴いていないから、忘れていたのだ。危うく二重に買うところだった。クワバラクワバラ。

Diana Krallを聴いていたら、これが案外それほど悪くない。今まで食わず嫌いだったことを悔いて、3度ぐらい繰り返し聴いている。明日からの出張に退屈しないようにiTunesに入れておこうか。

Dr. Johnの方は、まだ少ししか聴いていない。これは、ゆっくりじっくり聴きたいアルバムである。なんといっても、名曲揃い。Dr. Johnの独特の世界観で、名曲が聴けるんだから、買って損はない。

Mosriteの中でもなかなか人気の出ないMark V

今回もギターの話になってしまい恐縮だが、Mosriteの Mark Vについて少々。

モズライト マークVと聞いて、「ああ、あれね」とすぐにピンとこられる方はかなりのギター通、もしくはモズライト通だと思います。そこまで言わなくても、モズライト マークVなんていうギターは、有名人が使っているわけでもなく、みんなが知っているべきようなモデルではないですから、わざわざ調べないと知らないモデルと言えるでしょう。

モズライトといえば、オフセットボディー、ジャーマンカーブのVenturesモデルが有名ですが、あのモデルの派生モデルも色々と作っているのです。ホローボディーのコンボなんていうモデルもありますが、ソリッドボディーのモデルもMark IIとかMark Vとかを作っています。

私はどうも、あまり日の目を浴びることのなさそうなギターというのが好きな性分らしく、どうもそういうギターばかり欲しくなってしまいます。そういう、不人気ギターは人気モデルよりも少しだけ割安というのもありますが、実際買うとなると、やはりそれなりの値段はしますから、かなりの覚悟がいります。しかし、不人気モデルは市場流通量が少ない。少ないから、見つけたら、もう2度と再会することができないかもしれないと思ってしまいます。まあ、大抵の場合、中古ギター屋に長年ぶら下がっているようなものが多いので、べつに急いで買わなくてもいいのでしょうが、なぜか「欲しい」と思ってしまいます。

「不当」に低い評価を受けているモデルが好き、と言うか、そういうモデルをなんとか悪の手から救ってあげたいと思いギターを買ってしまうことがしばしばあります。

このMosrite Mark Vも言ってしまえばそういう一台と言えるのかもしれません。モズライトが欲しいとおっしゃっている方に何度かお会いしたことはありますが、そういう人たちは普通のベンチャーズモデルが欲しいと言っているわけで、決してMark IIやらMark Vをほしいと言っているわけではない(いや、そうとも言い切れないか)。普通のベンチャーズモデルは、見た目もかっこいいし、何よりあのベンチャーズが使っているあのモデルだ。そこにきて、Mark II、Mark Vに関して言えば、ベンチャーズが持っているところはほとんど見たことがない(いや、アルバムの裏ジャケとかで持っているんだけれど)。だから、みんなあんまり欲しがらない。

しかしですね、 Mark V、これが実物を見てみると、なかなかいいギターなんです。まず、作りがチープ。これは、エレキのロールスロイスと呼ばれているモズライトですが、Mark Vやら Mark IIに関して言えば、これはエレキのトラバントか、というほどチープ。ネックバインディングもなければ、ネック材の取り方も、木材を最小限使って作ってます、と言う感じで好感が持てる。そして、モズライトの看板とも言えるヘッドが妙に小さい。

この、チープさが良い。エレキのロールスロイスは恐れ多くてなかなかライブなんかに持ち出すのに気が引けますが(じっさい練習にも持って行ったことはないな)、このMark Vであれば、もう、キャンプにでも持っていけそう。

チープな作りなのですが、プレイアビリティーはまさにモズライトそのもの。ネックグリップの細さ、フレットの低さなんかは、モズライトの上級機種と同じです。この辺はさすが、量産モデルのくせに丁寧に作っております。ペグもクルーソンを使っているし、ブリッジも、ローラーブリッジでこそないけれど、モズレーユニットが付いている。えらい、手抜きをしながらも、ちゃんとしたものを作っている。

それじゃあ、このギターに不満な点はないか、と聞かれると、それはないわけではないわけで。色々あります。

まず、ネックジョイント、17フレットジョイントなのは良いけれど、ボディーのデザイン上、17フレット以上はもう、「弾くな」と言われているのかと思うほど弾きづらい。クラシックギターでももっとハイポジションは弾きやすいだろうかと思われる。まあ、このギターでバリバリソロをとってやろうとか考えていないから、それは別に良いんだけれど、17フレット以上が弾きづらかったら、

ベンチャーズが弾けないだろ!!

仕方がないので、コードカッティング専門に使っています。

それと、このピックアップ。ハムバッカーなのかなんなのか分解したことないのでわからないんだけれど、音には不満ありませんが、ハムにしてはどうもノイズが大きい気がします。モズライトのピックアップってそもそもノイズは大きめなのでけれど、それを解決しようとしてわざわざハムバッカーにしたのだったら、もう少しノイズが小さくなってくれても良かったのではないか。

まあ、私はプロのミュージシャンじゃないから多少のノイズはどうでも良いのだけれど、今日のノイズが少ないピックアップに比べたら、なかなかのものです。

そういうわけで、全く不満がないかといえば、なくはないのだけれど、1965年という時代を考えれば、世の中のギターがロクでもない方向に傾きつつあった時代に(これは、私の個人的な見解ですが)モズライトはよく頑張っていたな。

何よりも、このギター見た目が良い!と、いつも結局見た目が良いで落ち着いてしまうのだけれど、ギターなんてある程度のクオリティーを保っていたら、あとは見た目が重要です。この、控えめなジャーマンカーブが美しい。高級感が出ない範囲ギリギリのラインのジャーマンカーブ。不恰好とも言えるデザインも良い。こういう不恰好なデザイン、現代人はなかなか作れません。セミーモズレー、よくこれでOKしたなというぐらい洗練されていないデザイン。これが、良い。

モズライトといえば、とりあえず、ベンチャーズなんだろうけれど、モズライトギターの元祖Joe Maphisがこれを弾きまくっていたらさぞかっこいいだろうな。いっちょ、このギターでカントリー旋風を吹かせてやりたいと思わせられる一台です。