Rhodes Suitcaseのパワーアンプを修理した

Rhodes Suitcaseピアノには2つのパワーアンプが内蔵されていて、外部機器をつないで音を出せるようになっている。2チャンネルあるうちの片方を使ってローズを鳴らし、もう片方で外部のシンセサイザーなりなんなりをつないで鳴らすことができるのだ。

今まではローズだけで使っていたので、特に不便はなかったが、この度Hammond organが私の書斎に来たので、それまで使っていたデジタルのハモンドをリビングに持って行き、Rhodesにつないで使うことにした。

それで、試しにつないでみたのだが、どうも音が出ない。調べてみると、片方のチャンネルのパワーアンプが故障しているようであった。ローズスーツケースのパワーアンプはトランジスタアンプで、ずいぶん古いトランジスタが使われているので、簡単には直せない。パーツがないのだ。デジタルハモンドをつなげるのを諦めていた時、Vintage Vibeでローズのパワーアンプ修理キットを発見した。

迷わず購入してみたところ、これがまたかなりシンプルなキットで、トランジスタ7つと、抵抗2つ、電解コンデンサー2つだけのものであった。その他の部品については、各々で調達して直せということらしい。

とりあえず、どこが故障しているかもわからないので、すべてのトランジスタを交換してみた。ついでに、抵抗と電解コンデンサもキットについてきたものは全て交換してみた。

もう一度、組み直してみても、音が出ない。

これは困った。大枚をはたいて買った修理キットの意味がなかったのか、と諦めていたところ、インプット側の端子をいじっていたら、奇跡的に音が出た。ただし、音が出たり出なかったり。

よく見てみると、どうやら接触不良らしい。やれやれ、もしかしたら、はじめから単なる接触不良だったのかもしれない。けれども、たしかに音が出たので、接触不良を修理し、再度つないだところ、両方のチャンネルから音が出た。

これで、ローズにデジタルハモンドをつないで使うことができる。何はともあれ Vintage Vibe様様である。

ローズのパワーアンプの修理だけで土曜日の午後の全てを使ってしまったが、とりあえず治って音が出たので良しとしよう。あのキットさえあれば、たとえ、もう片方が壊れてしまっても修理ができることがわかっただけでもよかった。

ちなみにVintage Vibeのキット、出力トランジスタ付きのキットと、出力トランジスタなしのキットがあり、私は、念のため出力トランジスタありの方を買った。けれども、よく考えてみたら、出力トランジスタは壊れていなかったので、なしの方でもよかったのだけれど、あのローズのトランジスタ、今買っておかないと無くなってしまってはいけないので、とりあえず手元に置いておこう。

Vintage Vibeいつまでもパーツを供給し続けてくれますように。