Chaki P-100にDeArmond Rhythm Chief 1100

このところ楽器の話ばかりで恐縮だが、今日もギターの話である。

以前にこのブログでChakiのギターについて書いたが、実は、Chakiのギターは2台所有していて、一台はP-1、もう一台はP−100というモデルだ。以前、P-1について書いたので、それはこちらの方を読んでいただけると幸いです。今日はもう1台のP-100について。

Chakiというギターのブランドは、比較的マイナーで、大して高価なギターではないので(むしろ安物の部類に入るだろうか)名前もあまり知られていないかもしれない。日本製のギターで、京都のギター工房で細々と作られている(作られていた)。ウッドベースも作るメーカーだから、Chakiブランドのウッドベースはたまに見かけるのだけれど、そっちも高級ブランドではないから、プロがバリバリ使っているのを見かけたことはまだない。

ギターの方は、以前にも書いたけれど、憂歌団の内田勘太郎さんが長い間メインで使っていて、アルバムのジャケ写でも何度も登場しているので、そっちで見たことがあるという方も多いかもしれない。むしろChakiといえば内田勘太郎さんのおかげで有名だというだけで、他のプロの方がバリバリ使っているのを見たことはない。

手作りのギターで、70年台の個体をよく見かけるので、70年代にはそこそこたくさん作っていたのだろう。その頃のChakiの工房にはアーチトップギターで有名な辻四郎さんという製作家が在籍していて、何人体制で作っていたのかはわからないけれど、なかなかクオリティーが高い個体も多い。とは言っても、Chakiの作りが総じて良いかと言うと、必ずしもそうとも言えなくて、フレットがガタガタだったり、ナットがボロボロだったりするやつも見たことはあるから、全部が全部作りが良いというわけではないだろうから、購入される方はその辺を注意したほうが良いと思う。

私の持っているP-100もやはり70年代のもので、懐かしいタイプのグローバーペグが付いている。フレットは、前のオーナーがリフレットしたらしく、なかなか弾きやすい。P-1の方はやけに細いワンピースのメイプルネックなのに対し、P-100の方はスリーピースで太めのメイプルネック、エボニー指板である。

チャキの音はこのメイプルネックが寄与しているとこが大きく、少し硬めの音がする。P-100は指板のエボニーもなかなか良いエボニーが使われていて、タイトでガッツがある音がする。P-1とP-100のモデルの立ち位置はいまいちわからないのだけれど、おそらくP−100の方が上位モデルなんだろう。ボディートップは単板のスプルースが使われている。

Chakiのギターは個体差が大きく、全然鳴らない個体も多い。私は今まで中古市場で約10本、新品を2〜3本見たことがあるけれど、良く鳴る個体は私が持っている2台だけだった。良く鳴るといっても、50年代のギブソンのようなドスン、ポロンとしたなり方ではなく、どちらかと言うとボン、ガラガラと鳴る。特にP-100の方は、低音がすこし暴れる感じがしたので、それが気に入って買ったのだけれど、今はフラットワウンド弦を張って落ち着いた感じにしている。フラットワウンド弦に交換しても、音がこもるようなことがなく、わりと素直な音で鳴ってくれるので、弾いていて気持ちが良い。

フラットワウンド弦に交換したのは、もう一つの理由があって、このチャキにDeArmondのRhythm Chief 1100を取り付けたのだ。このディアルモンドは最近出た復刻版で音はヴィンテージのRhythm Chiefのようなクリアな感じではなく、もうすこし太いながらもツルンとした音が出るのだけれど、ヴィンテージは世の中じゃ10万円オーバーになってしまったので、復刻版にした。このピックアップはそれほどクセが強い音でもないので、これはこれで満足している。もう一つ、DeArmondからはRhythm Chief 1000というモデルも出ているのだけれど、ギター屋のオヤジに相談したら、1100の方が良いんじゃない?ということにして、こっちにした。値段は三千円ぐらいしか変わらないので、お好みで選べば良いかと思う。

このギターで、ジャズの真似事か、ジャンプブルースのような音楽を弾いてみたいと思い、購入したのだが、目下、ただのフォークギターとして使っている。アーチトップはずっとGibsonのL−50を手元に置いて愛用していたのだけれど、最近はもっぱらこのChakiを弾くことのほうが多い。Gibsonと違い、 Chakiはフェンダースケール(ロングスケール)、これが、最初はなんとなく違和感があったんだけれど、同じゲージの弦を張った場合、弦の張りが強い分だけギブソンよりもちょっと力強い音がするようなきがする。ボディーサイズが17インチと大きめながらも持ちやすいので、音量は十分に出るし、取り回しにも便利だ。

こうして、ただのフォークギターとして使っているのももったいないから、ジャズのコード進行でも覚えて、いつかジャムセッションにでも持っていきたいと思っている。まだまだ先は長いのだが。

 

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