物語のおしまいまででは聴いてはいけない

上海の街で、ほかに遊ぶところもしらず、またJz Clubに行った。

今夜も美味しいマティーニを2杯も飲んでしまった。バーテンダーは一昨日とは違う方だったけれど、2杯目には美味しいマティーニを飲ませてくれた。マティーニは好みが分かれるから、バーテンダーとの探り合いが必要なんだろうけれど、本当は2杯も飲むようなカクテルではないから、一杯目でどうなのかで決まると思う。

ファーストステージは渋いジャズの演奏だった。

渋い、というのも渋すぎるぐらい渋かった。とても純粋なジャズを聞けたようで、嬉しかった。

10時半からのセカンドステージは打って変わってファンクバンドがホーンセクションを加えて演奏した。おそらく、土曜日だからちょっとサービスして、ノリの良い音楽をチョイスしているのだろう。のっけから、Bill wihtersの曲やら、ドゥビービブラザーズのファンクナンバーが飛び出して、お客さんをのせていた。

ここに至ると、私も知らない街の住民ではなくなる。おなじみの曲に誘われつい乗ってしまう。

銀座のケントスで遊んでいた時代のことを思い出し、憂鬱な気分になり店を出た。

クリス・クリストファーソンの歌に、物語の終わりまで聞かせないでくれという曲がある。このまま、上海のJz Clubを思い出の場所にしておきたかった。そして、それは、店を出た時にかなったと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です