ジェリーリードとランブリンジャック

フィンガースタイルのギタリストが近年、とは言ってももう15年ほど前からだけれど再評価されてきて、トミーエマニュエルやらマーティンテイラーやらをはじめとしてすごい上手い人がたくさんいる。日本にでも打田十紀夫さんとか大御所の名前を頻繁に目にするようになった。

そういう人たちのアルバムも好きで聴くけれど、どちらかというと、もっとフォーク寄り、カントリー寄りのアルバムを好きで聴いている。

カントリーではマールトラヴィスとかチェットアトキンスをはじめとして、いろいろすごい人がいる。やっぱり、この二人のパイオニアがカントリーのフィンガーピッキングではすごいと思うけれども、個人的にはジェリーリードのギターが好きだ。特に、彼が弾き語りで弾く時のちょっと凝った運指のコードやベースラインとかがかっこいいと思う。

ジェリーリードは、曲もたくさん書いていてアルバム曲の大半はオリジナル曲だ。たまにカバーもやるのだが、そのカバーがすごくいい。ジェリーリード節に再調理されているカバー曲なのである。アルバムもたくさん出しているけれど、今すぐにCDで手に入るのはあまり多くない。中でも「Nashville Underground」というアルバムの最後から2曲目に入っている「Hallelujah I love her so」が好きでよく聴いている。

ギターと歌だけでここまで表現豊かに歌えるっていうのがすごい。ジェリーリードの歌声っていうのは、比較的素朴な歌なのだけれど、ギター伴奏と一緒に聴くとジェリーリードの音楽の世界の広さが伝わってくる。

この人、すごいギターソロも弾けちゃう人なんだけれど「Hallelujah I love her so」のソロは、控えめだ、まるで余興で弾いているんじゃないかっていうほどの力が抜けている。

アルバム一枚聴いてしまうと、結構ギターはうるさいアルバムに仕上がっているのが、よく言えばジェリーリードのいろいろな面が詰まっている、チェトアトキンスなんかと共演版を何枚も出しているので、それを聞いてみるのもいいかもしれん。

フォークの世界じゃ、断然ランブリンジャックエリオット。このおじさんがまちがえないギター弾き語りを提供しくれる。ギターの腕は天下一品であるが、アルバムでは、あくまでもシンガーとして「フォースソングを」歌っている、

この人も、ギター一台と歌で、飯を食っているだけあって、安定して聴くことできる。

どうやら、私はこういうフィンガーピッキングの音楽が好きなようだ。

カーターファミリースタイルのピッキングから、ギャロッピングもなんでもこなしながら歌を歌う。実に器用なシンガーなのだが、歌も素朴でいい。

ギターもこのくらい弾けたら、きっと楽しいだろうな。

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